インタビュー

写真を撮ることが好き!と気づいたのは25歳


三宅写真事務所

三宅伸幸さん

2017年9月4日(月)

皆さん、『cafe de うどん県』や『恋するうどん県』、頭に盆栽を乗せた女の子の『おいでまい高松』のポスターを知っていますか?今回は、これらのポスター撮影をされた三宅写真事務所の三宅伸幸さんにインタビューさせていただきました!


三宅さんが今まで撮影したポスター等

カメラを持つようになったのは、25歳!

 

最初にお仕事内容について教えてください。
主にコマーシャルフォトや雑誌のエディトリアル、結婚式、家族写真の撮影をしています。

 

コマーシャルフォト、エディトリアル・・・って何ですか?
コマーシャルフォトは広告で、エディトリアルは、雑誌の編集ですね。例えば、要潤さんが写ってるうどん県PRポスターとかがコマーシャルポスターになりますね!

 

カメラマンさんってポスターのデザインとか写真に写る人の衣装を決めたりとかもするんですか?

 う~ん、基本は写真の撮影だけですね!でも、僕自身はデザインが好きで、デザインに口を出したりもします。結婚式のアルバムレイアウトもしたりします。

 

そうなんですね!?(カメラマンが衣装とかデザインも指定するのかと思っていた・・・)
 三宅さんは、どうしてカメラマンになろうと思ったのですか? 
 実は、僕カメラを初めて持つようになったのが25歳の時で・・・

 

えっ、、、(驚)ほんまですか?
 卒業してすぐは、カメラマンとは全く違う職業で・・・(笑)その仕事を辞めて、カメラを持つようになって、そこからカメラで写真を撮ることが好きだな、と思ってカメラマンになろうと思ったんです。

 

じゃあ、大学では写真について勉強したりすることはなかったんですか?
 なかったですね~。僕自身、大学は機械工学部でした(笑)
なので、大学で写真を学んでいる人のことを羨ましく思ったりもします、、、

 

写真の勉強はどうやってしたんですか?
 自分で本を読んで独学で勉強って感じですね。
 
初めてのカメラマンとしての仕事って何だったんですか?
カットモデルの撮影ですね(笑)。僕は大学から名古屋に住んでて、そこでよく行っていた美容院のカットモデルの撮影をしたのが最初の仕事です。

 

地元は、香川県ですか?
 はい、そうですね。丸亀市出身です。

 

なんで名古屋から香川に帰って来ようと思ったんですか?
 単純に、香川県で雑誌撮影のカメラマンの募集があって、採用試験を受ける2ヶ月位前から1眼レフの勉強を始めましたよ(笑)それで、採用になって必死に勉強しました。

 

与えていただいた仕事を全力でやることで、
次の仕事につながっていく

 

今は、独立をして活動されてますよね。どうして独立しようと思ったんですか?

面白そうな仕事があっても会社員だと引き受けられないような仕事があったりするんですよ・・・。そういう仕事もすることによって、仕事の幅を広げたいと思ったこと、あとカメラマンは最終的に独立することが多いということもあったんで、独立することにしたって感じです。

 

独立することに対して不安とかはなかったんですか?
仕事がないと不安になるだろうな、と思いましたよ…今も不安になりますね。ただ、なんとかなるかな、と思って独立しましたね(笑)

 

独立して活動されてるということは、自分で企業などに営業をして、仕事を取ってくるのですか?
基本、仕事の営業はしないですね。きちんと仕事をしていると、見てくれている人がいると思うんで、、、与えていただいた仕事を全力でやることで次の仕事につながっていくって考えて仕事してます。でも、ホームページに写真を載せたりはしていますね。これも一種の営業ですかね(笑)

話が少し変わって、カメラマンの仕事内容の話になるんですけど、カメラマンの仕事をしていて、良かったなぁと思うことはありますか。
 自分の好きな写真でお客さんが喜んでくれたときは、嬉しいです!あと、1度依頼してくださったクライアントさんからまた仕事をいただけると、自分の仕事を認められていることだな、と感じて嬉しいですね!

 

逆に、この仕事をしていて辛いと思うのはどんなときですか。
 自分が良いと思った写真が採用されないことです。採用されないことは、結構頻繁にあります(泣)最終的に使用する写真を決めるのは、クライアントさんになってくるので、、、
 あとは、体力的なことですね・・・、まぁこれはなんとかなりますけど(笑)

 

体力的にきつい撮影ってどんな撮影なんですか?
朝早くから撮影といった過酷なスケジュールのことがあって、、、この前は、朝3時に起きて朝の4時から船に乗って漁師さんを撮影しましたが、結構つらかったですね(笑)

 

三宅さんのカメラマンとしてのこだわりとかってありますか?例えば、写真を撮る上で、大切にしていることとか・・・
 まず大切にしていることは、写真の雰囲気ですね。

 

写真の雰囲気・・・?
写真をぱっと見て、気持ちが良い雰囲気になるように撮影してます。あと、写真に写る人の空気感(表情・動き)も大切にします。その人の人間性や魅力を受け止め、撮影者の僕のイメージを表現できればと思っています。

 

へぇ~、そういう空気感とかって具体的にどういうふうにして出すんですか?
モデルさんの撮影をするとき、ポーズの取り方について細かく指示を出してポーズを取ってもらうことはしないですね。細かく指示を出すと、モデルさんの動きがぎこちなくなったり、固まってしまいます・・・。なので、自然な流れでの動き・表情を撮るようにしてます。タレントさんの場合は、その方のキャラに合わせたりして撮影をします。素人のモデルさんの場合は、力を抜いてリラックスしてもらえるように心がけています。

 

写真の加工とかってやったりしますか?
そうですね、僕は画像がフラットな状態で写真が撮れるようにカメラを設定してあるので、それを現実の色味に近づけるための加工をするって感じです。フラットな状態に設定しているのは、コントラストやシャープネスの出来る範囲を広げて表現の幅を広げるためです。
あと、雑誌など紙に合わせた色補正といった加工もしますね。

 

プロの写真家さんとインスタグラマーといったプロではなく写真を撮っている方との違いはどういったところにあると思いますか?
 プロは、どんな状況でもそれなりに良い写真を撮らなければならないところだと思います。必ずしも自分が好きな物や風景が撮影できるとは限らないんで・・・
でも、インスタグラマーといった人達の写真は、僕も参考にさせてもらっています(笑)

 

えっ、そうなんですか!意外です!
アイデアも参考にさせてもらうんですけど、写真好きの人が撮影した写真からは、写真を撮ることを楽しもうという気持ちが伝わってきて、自分もそんな気持ちを忘れたらいかんな、というふうに思います。最近、仕事として写真を撮るのは面白いけど、そんな気持ちが薄れてきてるので、、、

 

休日に写真を撮ったりとかするんですか。
プロになって、あまり撮らなくなりましたね。あっ、でも最近写真を撮るようにもしています。初心に戻るという意味で、、、ただ、休み自体がほとんどない・・・です。


忙しいんですね?
 うーん、そうですね~、撮影が少ない時でも、写真選びに集中したり編集をしたりしていると、いくらでも仕事ができます。仕事に終わりはないですからね。

 

最後に、学生時代にこれはやっといたほうが良いと思うことを教えてください!
社会人になって働くようになると、遊ぶ時間がなかなかとれないので、たくさん遊んでおいた方が良いと思います!僕は、会社を辞める毎に旅行していました笑
あと、勉強ですね。特に、英語は大切だと思います。僕の仕事も、モデルさんが外国の方だと英語が必要になってきますしね。

 

あと、あんまり仕事インタビューに関係ないことなんですけど、一眼レフで写真を上手に撮るコツはありますか。
自然の風景には、天候が1番大事ですね…特に、横からの光がドラマチックに撮れやすくなると思います。ただ、頻繁に撮影地に通う熱意や運が必要になってきます!
風景写真の加工については、photoshopが必須なんですけど、ライトルームなど色んなソフトがあります!ただ、加工せずともフィルターなどを使って綺麗にも撮れます!フィルムの場合は、この方法を使いますね。

 

ご協力ありがとうございました!


(三宅さん考案のうどんを吸うポーズで最後に写真撮影!)

三宅さんのお話を聞いて・・・
 小さい頃からカメラマンを目指していたのかと思っていたら、そうではなかったことにとても驚きました。自分のやりたいことに出会うタイミングは、人それぞれなのだな、と思いました。私も、日々アンテナを張り巡らせて、自分のやりたいことを見つけたいです!
 そして、私はカメラマンという職業の方からじっくりとお話をうかがったことがありませんでした。なので、仕事のことや三宅さんのカメラマンとしてのこだわりといった話を聞くことができて、とても新鮮でしたし、わくわくしました。
(鹿児島大学 農学部 松原萌/香川大学 経済学部 遠藤鈴)


三宅伸幸さんのプロフィール
香川県丸亀市出身。2011年に独立をし、茜町に事務所を構えて、中四国地方を中心に広告、雑誌などで活動中。人物から商品、フード、インテリアと幅広く撮影している。

三宅写真事務所さんのプロフィール
〒760-0002 香川県高松市茜町9-21
TEL:080-9837-2211 FAX:087-887-9414
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