働く人におススメ本

「お金の不安という幻想」という本を読んで


2026年2月9日(月)

少し前に、「お金の不安という幻想」というタイトルの本を読んだ。タイトルを見た瞬間、「まさに今の時代の核心を突いている」と感じた。

というのも、テレビをつければ老後資金の話。
ネットを開けばNISAやiDeCoの特集も多い。
「将来に備えて、今すぐ備えましょう」という情報に囲まれている。


確かに、お金を貯めることは大切。
でも同時に、メディアからは「不安にしている空気」も感じる。

この本で、著者の田内学氏は、私たちが当たり前のように抱いている「十分なお金があれば、不安は消える」という考え方そのものを問い直している。


印象的だったのは、お金への不安は「本質的な問題ではなく、幻想である可能性がある。」という視点。

資本主義社会やメディア、金融業界は、「お金さえあれば大丈夫」という価値観を常識のように刷り込んでくる。

けれども、「実際には不安の正体はお金そのものではなく、社会の構造や人との関係性にあるのではないか?」田内氏のこの視点には、強くうなずかされた。


お金では解決できない時代に入っている

日本はすでに、人口減少と人手不足という構造的な課題に直面している。
どれだけお金を持っていても、働く人がいなければ、支える人がいなければ、社会は回らない。


つまりこれからの時代、「お金を持っていること」よりも、「自分で何ができるか?」「誰と繋がっているのか?」の方が安心に直結する可能性が高いとのこと。

田内氏が重視している
・人的資本(スキルや経験)
・社会関係資本(人とのつながり)
が大事だという考え方は、私自身も実感する。

その不安、本当に「あなたのもの」ですか?

この本で、私が一番共感した問いがある。それは、「今感じている不安や焦りは、本当にあなた自身のものだろうか?」という問い。

もしかするとそれは、「誰かが決めたものさし」で測らされ、知らないうちに植え付けられた不安なのかもしれない。

 

確かに最近、「投資は必須」という言葉をテレビやネットで目にしない日はない。

周りが投資を始めていたり、銀行から投資商品の案内が届いたりすると、「やらないといけないのだろうか?」と考えた時期も、正直あった。


でも、私自身、行き着いた結論は、「投資をするなら、自分のやりたいことに投資しよう」というものだった。

株式投資で得られるものは、うまくいってもお金のみ。しかも、どれだけ分析しても、相場は自分ではコントロールできない。


一方で、自分のやりたいことへの投資は、お金では測れないリターンが必ずある。
失敗したとしても、学びや気づき、経験として自分の中に残る。


自分なりの「価値のものさし」を持つ

この本を読んで改めて思った。

大切なのは、「何に価値を感じ、何に力を注ぐのか」という自分なりのものさしを持つこと。


不安を煽る情報に振り回されるのではなく、自分が納得できる「価値への投資」を続けていくことこそが、これからの時代の「本当の安心」に繋がるのだと思う。

お金の不安を消す答えは、銀行口座の残高ではなく、自分自身の生き方の中にあるのかもしれない。