国際協力の仕事から転職し、求人情報の発信という仕事に替わってからもう9年が経ちました。そして、つくづく感じる事があります。それは、今の仕事は途上国での地域開発で感じた面白さと共通している部分があるということ。
何かと言うと、どちらの仕事にも「発掘」というプロセスがあり、その「発掘」が知的欲求を刺激するという点です。
途上国での地域開発の仕事について紹介すると・・・。例えば、私が主に従事していた地域保健事業では、「下痢症やマラリアなどの感染症が原因で乳幼児死亡率が高い僻地で、感染症の罹患率を下げるためにどうすればよいのか?」という社会的な課題の解決に向けて、地域の人達と一緒に取組んでいました。
課題解決のプロセスには、主に①感染症の要因を調べる。②その要因を排除するための取組みを考える。③実践する。などが挙げられます。
①の感染症の要因としては、家の中や周辺が不衛生、清潔な水が無い、住民が不衛生が感染症の要因になっていることを知らないなど・・・。
そこで、②のそれらの要因を排除するための取組みとして、トイレを作る、水供給システムを設置する、保健ボランティアを育成して衛生教育を行うなどの事業案を作ります。そして、地域住民達と話し合いを重ね、地域住民の協力の下、③事業を実践していくのです。
このプロセスの中でKeyとなるものが、地域資源の発掘と活用です。事業を展開するにあたってkeyとなる資源を地域住民と協力しながら見つけられるかどうか、そして、地域住民の手によって継続的に活用されるかが鍵となるのです。
そして、転職後、求人情報の発信という仕事に携わりながら、資源の発掘・発見が非常に大事だと感じています。
資源とは何か?というと、企業であり、そこで働く人であり、仕事です。企業目線ではなく、求職者の目線からは、企業のどういう部分が魅力的に映るだろうか、どういう仕事が面白いと感じてもらえるだろうかとか考えながら、求人情報に文字として落としていくのです。
この魅力探しが腕の見せ所であり、かつ、応募効果にも繋がると感じています。だからこそ、難しい部分でもあるし、また、難しいからこそ遣り甲斐も感じられるのです。正直、まだまだ企業や仕事の魅力・ウリ・特長などを発掘し、発信する能力は不十分で記事を作成しながらももっと適切な表現は無いかとか、もっと違う視点で書けないか・・・など、頭を悩ますことも・・。
でも、こうして、いろんな企業やお店の方々から話を聴かせていただき、その中からキラリと光ることを見つけた時には、地元にこういう企業があるんだとうれしくなると共に、こんな企業があることを知ることができたということに感謝の念さえ覚えます。
自分自身、全く異なる業界に転職して感じること。それは、業界が変わっても大事な根っこの部分は変わらないということです。仕事を通してだからこそ学べる大事なことを、子どもにも少しずつ、子どもの成長に合わせて教えていきたいと思っています。
飯原美保
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