インタビュー

『世の中に無くてはならない仕事』に惹かれた


四国警備保障株式会社

上村豊弘さん

2018年1月9日(火)

『四国警備保障』という名が刻まれている立派な建物。その中に一歩足を入れると、とっても温かい笑顔でスタッフの方が迎えてくれます。警備の会社というと、シャキーンとした雰囲気の会社かなと思っていましたが、全く違った柔らかな雰囲気!この穏やかな社風の中で、どんな想いでどんな風に仕事に取り組んでいるのか、実際に働いているセキュリティスタッフの方にお話を伺ってみました。

 

『世の中の治安を守る上で無くてはならない仕事』に惹かれた

Q: 今の仕事をしようと思ったきっかけは?
- 花屋さんでアルバイトをしていた時に、正社員で働きたいと思っていたんです。それで、ハローワーク主催の合同説明会に行ってみました。そこで、当社の人事担当者から話を聞いて「面白そうだ!」と思ったんです。

 

Q:どういう所が面白そうだと思ったんですか?
実は、仕事の内容はピンと来てなかったんです(苦笑)でも、当時は、警備の仕事が珍しいと思いました。特に、機械警備の仕事が。

 

Q:機械警備の仕事ってどんな仕事なんですか?

機械警備と言っても分かりづらいですよね。セキュリティシステムって知ってますか?官公庁や企業、商業施設などいろんな施設が導入しているのですが、そのシステムから異常信号が出た時に駆けつけて対応する仕事なんです。

Q:防犯のためにセキュリティシステムを導入している施設は多いですよね。

そうなんです。警備会社のステッカーが街中から無くなれば、侵入盗と言われる泥棒が必ず増えると言われています。話を聞きながら、「第3次産業で社会に無くてはならない仕事」ということに惹かれたんです。

 

Q:第3次産業ですか?
農業や漁業などの1次産業、製造業や建設業などの2次産業は、私達が生活していく上で必ず必要な産業になりますよね。ただ、サービス業がメインの第3次産業で、生活していく上で必須となる仕事はそう多く無いと思うんです。

 

警備の仕事は、世の中の治安を守る上で無くてはならない仕事です。社会の根幹的に必須となる警備のような仕事は少ないと思って興味を持ちました。決して目立つ華やかなものではありませんが、社会を陰から支える仕事とということに、関心を持ったんです。

入社してからのギャップは大きかった
Q:入社後の流れについて教えて下さい。
最初は、先輩と二人一組になって、担当地区のお客様を回ります。まずは、警備している建物の場所や状況を知ることからスタートするんです。先輩からマンツーマンで対応を教えてもらいました。会社の中には、教育設備もあるので、それを使って、警備業務の基本的なことも学んでいきます。

 

Q:どのくらいで一人立ちするんですか?
大体1か月後から一人立ちをしますね。ただ、一人立ちをした後も、先輩スタッフに同行してもらう機会が何度かあります。一人になってみて気づくこと、考えないといけないことがどうしてもあるので、一人立ちした後に先輩スタッフに同行すると、違った学びが出てくるんです。先輩スタッフの同行も交えながら業務にあたることができるのは、安心ですね。

 

Q:実際に入社していかがでしたか?ギャップなどありましたか?
ギャップは大きかったですよ!入社前は、体育系かな?と思ってたんです。厳しいトレーニングや運動もあるんだろうなあと。

 

でも、入社してみると、とってもアットホームな職場で、和気あいあいとしていたので、いい意味でギャップを感じました。今日も、「穴あけパンチを貸して」と言うと、拳を振り上げる真似をしながら「パーンチ」という言葉が返ってきたんです(笑)。警備の仕事は、普段は一人ひとりで仕事をしているんですが、集まったら楽しい仲間達ですし、連帯感もあるんです。


社員旅行では海外に行くことも♪写真は台湾旅行の時のものです!

 

「何を守るべきなのか?」それをしっかり把握しておくことが大事
Q:それは楽しい職場ですね!逆に、この仕事をしながら感じる難しさや大変な部分があれば教えて下さい。
この仕事は、臨機応変さがすごく求められる仕事です。なので、先輩が教えきれない仕事ってかなりあるんです。例えば、警備をする場所がビルのような複雑な建物もあれば、プレハブのような建物もあって多種多様です。センサー信号の入り方やお客様への対応なども含めて、100のケースがあれば100の対応が必要になるんです。私はここで働き始めて10年経つんですけど、いまだに初めての経験もあるんです。でも、それが新鮮で魅力です。


Q:なるほど。難しいケースの例があれば教えてもらえますか?
私達の仕事は、お客様の宝物を守ることなので、その宝物が何なのかというのをきちんと理解して、対応する必要があるんです。例えば、中古車屋さん。屋外に中古車をいっぱい展示しているし、工場の中にも修理中の車両がたくさん置かれています。一見修理が難しいように見える車でも、預けているお客様にとっては代えのきかない大切な宝物です。お客様が何を守りたくて弊社のセキュリティシステムを導入しているのか、という視点に立って点検を実施しています。

 

Q:お客様のことをしっかり理解しておくことが大切なんですね。
そうなんです。マニュアルが無いものもたくさんあります。お客様が求めているものが何なのかをしっかり汲み取って対応するのが大事になるのですが、お客様によってそれぞれ違うんですよ。当社では、「こういうことがあった」という事例があれば、社内でしっかり共有しています。自分自身も、他の事例を聞きながら、自分だったらこうしようという学びとしていますね。

 

あと、虫や動物と遭遇することがあるんですよ。少し前に、虫が苦手な隊員の車の中にキリギリスがいて、他の隊員がキリギリスを逃がしてあげたことも(笑)。実は、虫が苦手な隊員もいるのですが、仕事となると苦手も克服できるみたいです!

 

毎日見える景色が違うのが面白い!

Q:この仕事ならではのやりがいはどんな部分にありますか?
一人に任せられる仕事の幅が広いので、難しい仕事を一人で完遂できた時には、成長できたと思いますね。また、お客様が困っている現場に行くことが多いので、お役に立てたと思える時、やりがいを感じますね。

 

Q:最後に、この仕事の魅力を教えてもらえますか?
この仕事は、毎日見る景色が違うんです。100回出動したら100回違った景色と出会うので、毎日新しい発見があるし、毎日学びがあり、変化に富んでいます。それが、自分を成長させてくれているなあと思います。

 

Q:変化に富んでいる仕事っていいですよね。飽きないですし!
あと、夜中に走っていると、裏方の世界が見えるのが興味深いですよ。昼間はすごく活気があるのに夜中はがらんどうでシーンとしていたり、そのギャップが面白いですね。昼間に見えない夜中の姿が見えるのが興味深いですよ。

 

Q:怖くはないですか?
不思議なもので、仕事だと暗闇の中にどんどん入っていけるんです。犯罪の抑止に繋がっていると思うと、使命感を感じて、怖さは吹っ飛ぶんです。肝試しは嫌いですけどね(笑)。

 

これを見て下さい。犯罪の種別ごとの認知件数の推移なのですが、侵入盗を見て下さい。この5年間でかなり少なくなっているんですよ。減っている要因は複数あるとは思うのですが、自分たちが携わっている仕事が功を奏しているのかなとうれしい気持ちにはなりますね。これからも、少しでも社会の犯罪の抑止力になればという思いになります。

 

プロフィール
上村豊弘(うえむら とよひろ)さん
四国警備保障株式会社 警務部 機械警備課主任

三木町出身。昭和59年11月18日生まれ。花屋さんでのアルバイト経験を経て、平成20年2月に入社。