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1人ひとりの人生はまるで小説のよう


2025年2月17日(月)

転職相談を受け、話をお聞きする中で、一人ひとりの人生がまるで小説のようだと感じることがある。
昨日話を聞いた彼女もまた、そんな物語の主人公の一人だった。


彼女は30代半ば。2歳の子どもを育てながら、新たに正社員の仕事を探しているという。

「最初の仕事は、販売職の仕事でした」


大学在学中からアルバイトとして働いていたお店に大学を卒業しても続けたのだそう。その仕事がすごく好きだったので、とても楽しく働いていたとのこと。やがて正社員になったものの、手取りはわずか15万円ほど。ひとり暮らしを続けるには厳しく、やむなく退職することに。

次に彼女が目をつけたのは、小さな本屋さんだった。たまたま見つけたその店はとっても素敵な雰囲気で、彼女は迷わず応募。けれど、最初から正社員としての採用はなく、パートとしてのスタートだった。それでも、好きなことを仕事にできる喜びが勝り、1年間夢中で働いた。


しかし、その後、彼女の人生に大きな転機が訪れる。彼女は、結婚することになり、夫の住む香川に引っ越すことになり、仕事も一旦リセットすることになった。

「子どもが生まれることを考えて、定時で帰れる派遣の仕事を選びました。」


派遣会社に登録し、幾つかの職場で働き、気づけば7年程の月日が経っていた。でも、彼女の人生は再び変化した。シングルマザーになったので、どうしても収入が安定した正社員の仕事に就かなければ・・とのこと。けれども、これまで何社も不採用通知が届き、とても焦っているとのことだった。

彼女の話を聞きながら、彼女は、人生の大きな岐路に立たされていると思った。そして、彼女の小説の続きがどうかハッピーエンドに進むように、なんとか役に立ちたいと思った。さらに、子育てのために土日祝休める事務職の仕事に就きたいという彼女に自分の意見を伝えた。


「確かに、事務職は比較的安定しています。でも、未経験だと正直なかなか厳しいという実情もあるんです。人気の職種なので競争率も激しいですしね・・。なので、消去法で職種を探すというよりも、これまでのキャリアを活かせる仕事を選ぶ方が、強みを発揮しやすいですよ。」

「例えば、これまでの販売職の経験は、ただの販売ではなく、お客様とコミュニケーションを取る仕事だったと思うんです。その後、派遣で事務経験も持たれているので、事務職の中でも営業事務やカスタマーサポート、広報に関わる仕事などにも活かせると思います!」


そう伝えたら、「そんなふうに考えたことはなかったです。事務職しか選択肢がないと思い込んでいました。」と、選択の幅が広がったという返事だった。

そこで、「選択肢はもっと広いと思いますよ。それに、焦りすぎると視野が狭くなってしまいます。今は、不採用が続いて辛い時期かもしれませんが、実は、自分に本当に合う仕事を見つけるために必要な過程かもしれないですね。そう考えたら、この過程も大事だと思いませんか?」とも伝えた。


すると、少し気持ちが楽になったとのお返事だった。彼女と話をしながら、まさに、1人ひとりの人生にはドラマがあり、そのドラマが物語りとなるのだから、山あり谷ありの物語になったとしても、最終的にはいい人生だったなあと感じてもらえるようなお手伝いをしたいと思った。また、私自身も、力になれたとしたら、この仕事のやりがいにも繋がるし!

また、転職支援という仕事は、1人ひとりの求職者の方の強みを見出し、それを言語化することでもあると感じた。自分自身の強みはなかなか自分では見出しづらい部分があるので、そこを客観的に見出し、提案することで、選択の幅が広がれば嬉しい!