スタッフブログ

コスパとタイパの狭間で


2025年2月18日(火)

「やっぱりタイパを考えると、それはちょっと非効率なんじゃないですか?」先日、仕事の話をしていた時、ある方が真剣な顔で話してきた。

「コスパも悪いし、正直、そこに時間を割くのはどうかと思います。」


最近、本当によく聞くこれらの言葉。「コスパ(コストパフォーマンス)」と「タイパ(タイムパフォーマンス)」。
でも、ふと疑問が湧いた。そこまでコスパやタイパを重視していたら、仕事って楽しめるんだろうか?と。

私が社会人になった頃は、そんな言葉は聞いたことがなかった。もちろん、効率を考えることは大切だけど、仕事の全てを「いかに短時間で済ませるか」「どれだけ少ない労力で利益を上げるか」に縛られたら、仕事って一体何のため?と疑問に思う。

例えば、絵を描く人が『この絵はタイパが悪いから、最短で仕上げよう』って考えたら、いい作品ができるだろうか?と。仕事って突き詰めれば「作品」のようなもの。時間的な制約があるので、効率を考えることは大事だけど、それらを重視しすぎてしまったら、仕事の面白さも、奥深さも、全部削ぎ落とされてしまう気がする。もちろん、効率性を無視して無駄なことをするのは良くないと思う。ただ、時間をかけるべき部分と、効率を求める部分のバランスがあるようにも思う。

 

私は昔のことを思い出した。昔、上司に言われたことがあることを。「仕事は料理と同じで、じっくり煮込むスープもあれば、サッと炒めるだけの料理もある。でも、どれも大切な『味』を持っているんだ。全部を時短料理にしてしまったら、人生の味わいがなくなるぞ。」と。

今になって、その上司の言葉はすごくよく分かる。確かに、時間をかける価値のある仕事は存在するし、逆に効率よく済ませるべき仕事もある。すべてを「タイパ重視」で片付けてしまったら、仕事の醍醐味が失われてしまうと思う。

 

しかも、効率を求めすぎてしまうと、仕事の達成感も失うように思う。振り返ると、ただ『終わらせること』が目的になってた感じで。仕事は『終わらせること』が目的ではなくて、『いい仕事をすること』が目的のはず・・。コスパもタイパも大切かもしれないけど、そればかりを追い求めてしまったら、本当に大事なものを見失ってしまうように思う・・。

特に、仕事の面白さ、達成感、やりがいなどは、タイパやコスパでは測れないので・・。