仕事の裏には働き手のストーリーや日々の面白いエピソードなど温度感のあるコンテンツが存在する。それをなかなか求人記事で伝えきれないので、インタビュー記事で伝えたいと思う。今回話を聞かせて頂いたのは、有限会社槙塚鉄工所で手すりや階段などの建築金物の製造に携わる石川さん(39歳、入社2年目)。
正直、彼の話を聴きながら、録画して流したい程だった。モノづくりがしたくて、この会社に入り、そのモノづくりの楽しさを語ってくれる彼から伝わる温度感こそ伝えたい!と思った。その熱量を少しでも表現できれば・・と思いながら言葉にした。
■なぜ、この仕事をしてみようと思ったんですか?
- 求人を見て・・というのではなく、工場内にあるギャラリーを見て興味を持ったんです。ギャラリーには、指輪やバッジなどのアクセサリーやシェラカップなど色んな作品が並んでいて、自分でも創ってみたいと思いました。
私はもともとモノづくりに興味があったんです。ただ、個人で作品を創るということにまで踏み出せなくて・・。でも、ここでは、工場の中にある鉄の端材を使って自分が創りたいものを自由に創れることを知って、ここで働きたいと思いました。実は、前職では、物置きやフェンスやガレージなどを創っていたんです。でも、端材を使って好きなものを創るということはできなかったんですよ。
話を聞いてみると、端材を使って自由にモノが創れる職場というのは珍しいのだそう。
■実際に何か創ってみたんですか?
- ランプのスタンドを創りましたよ!最初は一つだけ創ってみたんですけど、「買いたい!」と言ってくれる人が出て来たので、幾つか追加で創りました。今でも注文販売をしてますよ。
写真を見て下さったけど、ランプを引っ掛ける部分がお月さまの形で、とても素敵なスタンドだった。
■キレイな作品ですね!やりたいことを叶えていますね!でも、実際難しいと感じる点はないですか?
- 鉄工所での仕事は未経験だったので、もちろん、難しいと思うことはありますよ。鉄って硬いイメージがありますよね?でも、熱が入ると変形して、ひずみやねじれも出るし、扱いが結構難しいんです。なので、溶接して四角形の板を切るときも、ゆがみを計算に入れて切らないといけなくて、細かい所まで考えながら作業を進めていかないといけないんですよ。
■数字を頭に入れて作業だなんて、かなり難しそうですね・・。
- いやいや、単純な算数なので実際はそんなに難しくないですよ。私自身も経験が無かったし、もう一人の新人社員も未経験ですよ。この仕事は、経験を積みながら感覚で作業を覚えていくものなんです。なので、未経験から始めることができるし、器用じゃなくても大丈夫だけど、経験を積んで肌感覚で作業を覚えていかないといけないという部分はありますね。
■この仕事の面白さってどんな時に感じますか?
- 私は、モノづくりに興味があってこの会社に入ったので、製品を創ること自体が面白いと感じていますね。もっともっと経験を積んでかっこいいものを創っていきたいと思っています。あと、階段や手すりなど製品を家の中に設置しにも行くんですが、自社で創った製品を設置し終えた時もテンションが上がります。製品を設置することで部屋の中が一段とかっこ良くなるんで、変化した室内を見ると、この仕事っていいなあって思いますよ。
■最後に、ここで働く魅力について教えてもらえますか?
- 私が感じるのは、全てのプロセスに携わることができるのは、この仕事の面白さの一つだと思います。鉄の板とか鉄柱を自分の手でらせん階段や手すりなどの製品に創り上げて、最終的にはそれを家の中に設置するのですが、全行程に携われるからこその達成感というのは大きいですね。先輩スタッフの中には、お客様から依頼を受けて、自分で寸法して図面を描いて、製品を作るという人もいるんですよ。私はまだ図面は描けないんですが、将来的には、図面も描いてオリジナル製品を世に出したいというのはありますね。自分がゼロから作ったものがお客様の手に渡り、それが使われるというのは、やっぱり嬉しいですよね。
工場内で写真を撮っていたら、それまで計測の作業をされていた社員さんが頼んでもないのにポーズを取ってくれた(笑)楽しい社員さんがいるのもこの会社の魅力だなあって思った。また、社員さん達は20代~30代の若い人たちが多いのも特徴だと感じた。若い人たちが集まる理由を槇塚社長に聞いてみたけれど、自然と集まったのだそう。個人的には、タキビズムなどデザイン性が高くて素敵な作品が発信源となって、モノづくりに興味のある人たちを呼び寄せているのだと思う!
【会社紹介】槙塚鉄工所
昭和47年5月創業。螺旋階段や門扉、手すりなどを鉄を使った建築金物を創っている会社です。鉄工所らしくない鉄工所を自負し、クリエイティブなモノづくりに力を入れている。
住所:香川県高松市木太町2693
TEL:087-862-2770
FAX:087-862-2771
代表取締役:槇塚 涼
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